「仮想通貨を始めたいのですが、税金が心配です」~最近いただいたご相談~

先日、仮想通貨(暗号資産)取引をこれから始めようと考えている方から、税務相談のお問い合わせをいただきました。

ご相談者様のお話を要約すると、

· 知人から仮想通貨取引を勧められている
· まだ取引は始めていない
· 調べるうちに税金の取扱いが複雑だと感じた
· 利益が出ても申告していない人がいるという話も聞く
· 自分はきちんと申告したいので、事前に税務上のリスクを確認したい
· 海外の大手取引所の利用を検討している

とのことでした。

仮想通貨の税金は意外と難しい

仮想通貨取引で利益が出た場合、現行制度では原則として「雑所得」として申告することになります。

しかし、実際の申告では、

· いつ購入したのか
· いくらで購入したのか
· いつ売却したのか
· 他の暗号資産と交換したことはないか
· ステーキングやエアドロップはないか

などを整理しなければならず、想像以上に手間がかかることがあります。

特に海外取引所を利用する場合は、日本の税務申告に必要な資料がそのまま揃わないケースもあり、損益計算に苦労することも少なくありません。

税理士報酬が高額になることも

仮想通貨の税務申告は、取引件数によって作業量が大きく変わります。

取引が少ない場合は比較的対応しやすいのですが、

· 頻繁に売買している
· 複数の取引所を利用している
· 海外取引所を利用している

といったケースでは、損益計算そのものに多くの時間を要します。

そのため、税理士報酬も一般的な確定申告より高額になる場合があります。

税制改正の動向にも注目

令和8年度税制改正大綱では、暗号資産取引による所得について、株式等と同様の申告分離課税(税率20%)への見直しが示されています。

現在は総合課税であり、所得金額によっては高い税率が適用される場合がありますが、将来的に制度が変更されれば税負担が軽減される可能性があります。

ただし、現時点では法改正が成立したわけではなく、施行時期や具体的な制度内容も確定していません。

これから始める方へ

私は仮想通貨取引そのものを否定するつもりはありません。

しかし、

「税金のことがよく分からない」 「海外取引所を使う予定」 「申告は必ず適正に行いたい」

という方については、まず税務上のルールを理解した上で始めることをお勧めしています。

また、今後予定されている税制改正の動向を確認してから判断するという選択肢もあるでしょう。

最後に

仮想通貨は大きな利益を得られる可能性がある一方で、税務面では決して簡単な分野ではありません。

実際に取引を始めてから、

「利益計算ができない」 「確定申告の方法が分からない」 「海外取引所のデータが整理できない」

というご相談も少なくありません。

これから仮想通貨取引を始めようとお考えの方は、利益のことだけでなく、税務面についても事前に十分検討されることをお勧めします。

ご不明な点がありましたら、お気軽に当事務所までご相談ください。