これまでの税理士業を振り返って
私が税理士の資格取得を目指し始めたのが24歳でした。仕事をしながら夜専門学校に通い始めましたが、それは戸惑いの連続でした。最初は勉強しても一向に成績は伸びませんでしたし、試験に合格できる気がまったくしませんでした。
周りの受験生と話していると、気が遠くなるほど資格取得に時間がかかり、途中で資格取得を諦める人がたくさんいることを知りました。今思えば、「税理士になりたい!」という前向きな気持ちではなく、「今、税理士を目指すことをあきらめたら、人生終わり」という現実から目を背けるように受験を続けていたように思います。税理士試験に無事合格した時は、「やったー!」という気持ちより、「よかった。あきらめなくてよかった。」という安堵の方が大きかったように思います。
税理士の資格をとってからも、苦難は続きました。お客様から信頼されなくてはいけない。お客様の話を丁寧に聞かなくてはならない。脱税に手を貸してはいけない。税の専門家として、自分はどういった立場でお客様と接するべきなのだろうか。「お客様あっての税理士」という立場を第一に考えていました。
しかし、我々税理士はお客様の代理人であるとともに、国から認められた唯一の税務代理人です。お客様からの信頼はもちろんですが、国からの信頼があってこその税務代理人です。
そんな立場を理解した上で考えた私達の使命が、「わかりにくい税金をわかりやすく」でした。お客様の顔色ばかり見ておりましたが、国の動きもしっかりとつかむように努めるようになりました。そして今では本当に頼もしい、一緒に仕事をして楽しい、素晴らしいスタッフが集いました。
これからも、我々は、お客様の代理人として、わかりにくい税金のサポートを中心に、お客様の最も身近なビジネスパートナーを目指して精進してまいります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
税理士・行政書士 田辺亮介